LGBT映画『窮鼠はチーズの夢を見る』LGBT当事者レビュー
\この記事の信頼性を書いておきます/
- LGBTのトランスジェンダーで当事者(FTM)
- 好きになる人は男性も女性も
- イケメンが大好きすぎる人
- 最近BLドラマにハマっている(イチオシはチェリまほ)
窮鼠はチーズの夢を見ると言う映画とは
原作は漫画
水城せとなさんと言う漫画家さんが書いた『窮鼠はチーズの夢を見る』です。人を好きになると言う描写が話題に話題を読んだ作品です。
窮鼠はチーズの夢を見る リブートエディション (フラワーコミックスアルファスペシャル)
監督が行定勲監督
行定勲監督の特徴と言えば、人の心情の描写を綺麗に映像に写す所だと思います。今までの映画だと『世界の中心で愛を叫ぶ』とかがそうだと思います。恋愛や愛の描写を写すのがうまい監督さんだなと言う印象があります。
今回の映画でもただイケメンのBL映画にせずに『愛』とはなんなのか、『人を好きになることとは』を画面を通じて問われていたような映画でした。
物語のテーマは3つ。
『愛』『同性愛』『人を好きになること』
この映画のテーマの1つが『同性愛』で、ちょっと難しいテーマを誰でも経験するであろう愛と人を好きになることで少しとっつきやすくしていると思いました。
映像の撮り方も一人称主体と言うか、映画をみている人がとっつきやすく撮っているな〜と思うシーンが結構多かったです。
シーン一つにしても、大倉くんピントをわざとぼかした越しの成田凌君、何か会話をして、シーン切り替わって成田凌くんピントをわざとぼかした越しの大倉君みたいな撮り方のシーンが多かったです。
大倉くんと成田凌くんのキャスティングが神
まずキャスティングが素晴らしいな〜と思いました。
成田凌くんって本当に演技が上手くて、それに気づいたのは、『コードブルー3rdシーズン』のときです。イケメンがダサい役をやっても演技が下手な人だとイケメン感が抜けないんですよね。それが本当にダサい人に見えるのは、成田凌くんの演技力と顔の微妙な演技とかにも気を遣っているからだと思うんです。
大倉君は、映画『クローバー』の時から本当にちょっとツンとしている年上役がハマり役だなと思っていて、今回もそんな感じの役所でしたね。
成田凌君の絶妙な演技が素晴らしい
物語の途中くらいに飲み屋さんで『私と今ヶ瀬選べないの?なんで?相手男だよ??』と言われるシーンで少しイラっとする演技が神レベルでしたね。
世の中、男と女の恋愛だけじゃないんだよ?みたいな心情を頬の筋肉の動きで示していて、成田凌という役者ってなんて素敵なんだろう!!って映画を見ながら思っていました。
二人の掛け合いが素敵な作品の雰囲気作り
ワインをあげるシーン
今ヶ瀬(成田凌)の誕生日に誕生年のワインをあげるシーンでの掛け合いが素敵でした。大伴(大倉)がワイン飲もうよと言うと『開けたくない』と今ヶ瀬が言うそのときの成田凌さんの動きや目の感じが子犬の目みたいで、本当にうますぎるな〜と思いました。
ワインを開けたくないと言う今ヶ瀬になんで?と聞くとなくなっちゃうからと。それだけでも可愛い理由なのに、『いいよ、来年も再来年も俺があげるから』と言うセリフを言うときの大倉君の目が彼氏感があってめちゃくちゃよかったです。
大学時代の先輩のタバコになりたかった
こんなセリフあり??って思うセリフでした。
調べてみると原作の漫画のセリフをそのままらしいのですが、少女漫画を見ないので、自分の中の辞書にはないセリフだったので、感動しちゃいました。
指先に挟まっているタバコが羨ましかったと言うセリフには、ノンケの男性(女性のことを好きな男性)を好きになってしまって、その人はいつも女性と付き合っていて、多分勝算はないと分かっているのに、好きと言う気持ちは抑えられないそんな気持ちを表現しているセリフなんだな〜と思えて、映画をみているときに胸が苦しかったのを覚えています。
ポテチをTV見ながら食べるシーン
単なるポテチをTV見ながら食べるシーンなんだけど、お互いに気持ちが通じ合っている感じを表現していて、ほっこりしたシーンでした。
普通の男女なら本当に普通なんだろうけど、この普通すら普通ではないと言う。だからこそ、この普通の光景に涙が出てくるくらい嬉しかったな〜と思っちゃいました。
最近同性愛をテーマにした作品が多い
BLと言われるジャンルは昔から少女漫画では普通のジャンルではありましたが、昨今のLGBTブームしかり、おっさんずラブしかりで、最近本当に多いなと感じます。特に、ゲイの物語が。
これについては、良い点、悪い点の2面性があると思っています。
良い点は、LGBTが少し普通になってきた点です。TVやYouTubeの影響はかなり大きいと思っているのでおっさんずラブが流行ったあたりからゲイが『きもい』対象でなくなってきた感じがします。そして、同性愛、ゲイの皆さんのイメージは『おねぇ言葉を話す人』『ガチムチな熊みたいな髭ズラな人』そんなイメージから少し脱却した気がしています。
それは、田中圭さん、林遣都さん、おっさんずラブの制作陣の皆様のおかげだなと思っています。
悪い点は、制作側といいますか、とりあえず興行収入や視聴率が取れると思ってしまったことですね。それはおっさんずラブが良くも悪くも証明してしまったことでもあります。
LGBT当事者の僕から言わせると興行収入や視聴率が取れると思っているのは、見え見えなのですが、それでもこの日本の凝り固まった考えを変えるのには、大事なことだと思っています。
10年後、20年後には、おっさんずラブと同じようなドラマが寒いような時代になって欲しいものです。
BLブームが来ている
チェリまほブーム到来
2020年冬のドラマ満足度1位にもなったのがチェリまほ(30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい)です。
パッとしない童貞安達とモテオブモテの黒沢が惹かれ合うラブコメです。第7話はTwitterの世界トレンド5位になったり、第10話のデートの練習では放送後にデートの練習の未公開シーンが公式YouTubeで公開すると日本のトレンド1位に!!!と世界でも日本でも話題になった作品です。
FODがオススメ
FODを見ているときにCMされるくらいFODはBL推しだと思っています。
『Life 線上の僕ら』や『ポルノグラファー』はここ最近のドラマですね。FODを見ているときに間のCMで知りました。
ゲイ役をやる時って結構イメージがついてしまうと言うことで名が知れているイケメン役者は敬遠することが多いのですが、Life 線上の僕らは、白洲迅くん主演と言うことで興味を持って見てしまいました!!
タイのBLドラマも話題
タイで流行っていたBLドラマが話題になっていたことを知っていますか?
Twitterの世界トレンド1位にもなっていた作品があるんです!
『2gether』と言うドラマで、主演の2人がイケメンで有名になった作品です。タイではここ5年くらい韓流の影響を受けていて、10年前くらいまでは、富裕層のお遊びだった芸能界も韓国ドラマに出てくるイケメン風な俳優さんたちが増えて、演技も上手くなってきていて、もう沼にハマること間違いしです!(絶賛沼にハマり中)
顔面がルーブル美術館って言われている西欧風イケメンのブライトくんとかっこ可愛い顔のウィンくんが画面で見れるので、オススメです!!