親にカミングアウトする時は手紙で【自分の意見を言うのが苦手な人】
どうしよう???
そんな疑問を解決します。
僕の親と上手くいかなかった経験やFTMの相談にのった経験を元に書いています。全ての人に当てはまるかといったらそうではないと思いますが、参考にしてくれたら幸いです。
この記事の信頼性を書いておきます。
- 僕自身がトランスジェンダー(FTM)
- 親にカミングアウトをする時に手紙を書いた人
- 親とはあまりうまくいかずな人
結論からして、手紙を書くといいですよ。
なんでかを説明していきます。
手紙をもらった親がずっととっておけるから
1ヶ月前くらいに母親に、『家を整理したら、あなたからもらった手紙が色々でてきたよ』と言われました。
手紙を捨てない親ならずっととってある場合もありますね。(手紙をあげてから12年が経過)
僕の親の場合は、手紙をあげた当時は絶対反対!拒否!!!と言う感じでした。
強行突破をした人なので、それから理解してとかの話はしていませんが、親なり色々と考えて受け入れようとしていたんだと思います。
家を片付けた時に出てきたらしく、『向き合おうとしてくれていたんだね。この当時拒絶してごめんね』と言われました。
僕は、すごく親とうまく行っている訳ではないのですが(現時点でも)、親も親なりに色々考えているんだな〜と思いました。
親の前になると言いたい事も言えなくなる人は手紙がいいよ
親にカミングアウトをすることって、想像以上に大変ですよね。
一緒に住んでいれば、空気が凍るし、家を出ていれば、レストランとかで食事の時に話して、泣かれたりしたら…とか色々と思うと思います。
そんな時に、ワンクッション置く意味でも手紙は有能なのでオススメです。
また、親が結構支配してくる系の親だと、親に自分の意見を言うのが難しい場合もあるので、直接言うより、手紙の方がいい場合もありますね。
僕の場合は、親の決めたレールの上を生きてきた人だったので、そのレールから外れることをするのを止めようとしている感じがしていました。
あまり自分の意見を言ってこなかった人や、自分の意見を人に伝えるのが苦手な人、親の決めたレールの上を生きてきた人は、僕の経験上、手紙が向いていると思います。
手紙の書き方は
なんでもいいと思います。
たまに、相談される時に、『拝啓、桜の花が、、、、』みたいのいりますか?とか言われるのですが、そんなの必要ないですよ!
普通に『お母さんへ』とかで始めて、最初に結論、その後に理由って感じですね。
書き始めは、
お母さんへ
言おうと思っていてなかなか言えなかったことを書きます。
ちょっとびっくりするかもしれないけど、自分は性同一性障害です。
体は女だけど、心は男です。
将来的に男性として生きていきたいです。
ホルモン注射をし、性別適合手術をし、戸籍も変えたいと思っています。
こんな感じに書いていって、これまでの自分の思い(自分史みたいなこと)を書いていけばいいと思います。
- 幼稚園の時〇〇だった
- 初恋も女の子だった
- 生理も嫌だった
- 七五三も嫌だった
- 成人式も嫌だったor振袖は着たくない
こんな感じで書いていけばいいと思います。
ブログとかでもないですし、お母さんに気持ちが伝わればいいので、そこまで書き方にこだわる必要はないと思っています。
1こ目の手紙として渡すなら、ここらへんで終わりでいいと思います。
全部手紙で説明する!!って感じだったら、治療のことも全て書く感じになるかと思います。
ほとんどの親に共通するのは、
- 体を傷つけて欲しくない(手術して欲しくない)
- 健康な体にメスを入れて欲しくない
- このままでもいいんじゃない?
そんな所だと思います。
もう親の性格や考え方によると思うので、治療のことを書くか、書かないかは、親によりますね。
治療のことを書くとなると、
ホルモン治療をし、胸を取り、内性器を取り、戸籍も変えます。
ホルモン治療とは〜
みたいな感じで説明する感じになるかと思います。
止められたり、否定は想定内
一回の手紙で理解を得るのは難しいかもしれないと言うのを頭に入れておくと、そこまでショックを受けないかもです。
なんとも思ってなかった親が1回の手紙で納得するのは、難しいと思います。
難しいどころか、色々言ってくる親もいます。
- どうにか普通の女の子でいて欲しい
- ボーイッシュでもいいから、手術はしないで
- そのままでいいよ
このあたりがよく親から言われる言葉ですね。
親の心境の裏には、心配があると思います。
手術で死んだらどうしよう、ホルモン注射で精神病になったらどうしよう、トランスジェンダーなんかで就職できるのかしら、この子は結婚できるのかな?子供は?
親の頭の中には、多分ハテナマークがいっぱいあって、でも、こんなこと誰にも相談できないし、どうすればいいんだろう。
そう言う風に思っている親御さんも少なくないと思います。
その不安を1つずつ解消してあげれば、親の理解を得れるかもしれないです。
ただ、すごく難しい問題なので、こちらが向き合おうとしてもちょっと無理な場合もあります。
時間が解決することも物事にはあるので、時間を置くのも手だと思います。
未成年なら、今から手術費用を貯める、成人しているならば、貯金しつつ、ホルモン治療ができる病院を探すなど、親の問題がクリアにならなくても出来ることはいっぱいあります。
できそうなことから、コツコツ進めていきましょう。